行政書士としての第一歩を踏み出すべく、日々学習に励んでおります。本日は、実務における基本姿勢と、行政書士の根幹ともいえる「法的三段論法」の活用、それ何より重要な「事実の確認」について深く学びました。私にとって大きな挑戦ですが、プロとしての責任の重さを改めて実感し、身の引き締まる思いです。
1. 仕事に対する基本姿勢
行政書士として、また一人の社会人として、以下の姿勢を常に忘れないようにしたいと考えています。
- Be proactive(自ら進んで行動する)
- Take responsibility(責任を持つ)
- Ask questions(疑問を持って質問する。ただし、最低限は自分で調べた上で、それでも解決しないものを質問する)
- Write it down(メモを取る)
- Don’t hide mistake(ミスを隠さない)
- Know your work thoroughly(自分の仕事を徹底的に理解する)
専門業務の選択
行政書士が対応できる業務は多岐にわたります。そのため、特定の専門業務を作り、知識の深掘りと業務の効率化を図ることは非常に重要です。
専門業務の選び方は、「自分でこれをやりたい」と決めて進む場合もあれば、目の前の依頼を一つひとつ丁寧にこなしていく中で、自然と専門分野が形作られていく場合もあります。何が正しいという正解はありません。自分なりに試行錯誤しながら、納得のいく専門業務を選択していくのが良いと考えています。
2. 実務における法的三段論法
試験勉強で慣れ親しんだ法的三段論法ですが、実務ではその重みが異なります。
試験では「出題問題(小前提)」を「覚えた知識(大前提)」に当てはめて「回答(結論)」を出していましたが、実務においては以下の構造になります。
- 小前提(事実):依頼者の希望と、現在持っている客観的な事実
- 大前提(法規):行政庁の解釈を含む法令・規則
- 結論(成果):適切な書面を作成し、許認可などの成果を得る
ここで最も大切なのは、正しく事実をつかむことです。依頼者は必ずしもすべての情報を開示するとは限りません。都合の悪い情報を隠したり、聞かれなければ答えなかったりすることもあります。プロとして、適用する法規から逆算して「何を聞くべきか」を抽出し、正確な情報を掴み取る力が求められます。
この調査や確認には多大な時間を要しますが、法改正などで知識が古くなっている可能性もあるため、決して怠ってはなりません。先輩方から教わる際は、常に敬意を忘れないようにいたします。
3. 事実確認の重要性と「和して同せず」の精神
事実確認を徹底しないまま申請を行うと、虚偽申請となり、依頼者だけでなく行政書士自身の身を滅ぼすことになります。正しく事実を記載した結果として不許可になるのは、行政書士の責任ではありません。その場合は、要件を満たすためのアドバイスを行い、どうしても適合できないのであれば「申請しない」という選択を提案するのが正しい姿です。
依頼者に寄り添うことは大切ですが、感情に流されてはいけません。「和して同せず」の精神で一定の距離感を保ち、冷静な判断を下す必要があります。自分が正しいと信じた道を進む、その初心を忘れないようにしたいものです。
4. 具体的なヒアリングの手法
事実の確認は、丁寧なヒアリングと客観的な資料の収集によって行います。
本人確認と面談の準備
まずは本人確認が基本です。なりすましを防ぐためにも、初回の面談はオンラインではない対面で行うのが望ましいと考えています。また、ヒアリングには入念な準備が必要です。行政庁の解釈を含めた法規を事前に調査するため、面談予定は1週間程度の余裕を持って設定します。
ヒアリングシートと業務マニュアルの活用
初回相談用の簡易なものと、申請用の詳細なヒアリングシートを準備します。併せて業務マニュアルを作成し、それを用いて説明することで、依頼者に安心感と価値を提供できます。これらは相談料をいただく際の対価としての意味合いも持ちます。
また、費用についてはヒアリング後に見積もりを提示することを徹底します。電話口での安易な回答はトラブルの元となるため、お断りする勇気も必要です。
現場を見る行動力
依頼者の職種は多岐にわたり、専門用語に遭遇することも多いでしょう。「そんなことも知らないのか」と思われることを恐れず、その場で質問し、必要であれば現場に足を運んで自分の目で確かめる。この泥臭い確認作業が、審査官からの質問に毅然と答えるための土台となります。
5. 客観的資料の収集と注意点
申請書に添付する資料は、原則として発行から3か月以内のものを使用します。
客観的な資料が得られない場合
客観的資料の収集が困難な事実については、「誓約書」で対応することとなります。しかし、これこそが最も注意すべき資料です。誓約内容が事実でないことが判明した場合、虚偽申請となり、行政書士生命を絶たれることに直結します。
自身を守るためにも、依頼者から自分(行政書士)に宛てた誓約書も書いてもらうべきです。特に暴力団排除の欠格事由や、将来の活動予測が伴う在留資格申請などは、会社の言葉を鵜呑みにせず、現場を確認するなど納得できるまで調査を尽くさねばなりません。
主要な公的書類の知識
- 住民票:一般の方には「住民票の写し」と言うとコピーを準備されることがあるため、単に「住民票」と伝える工夫が必要です。職務上請求書の使用は行政書士会のマニュアルに従い、正しく行います。
- 身分証明書:本籍地の市区町村が発行するもので、破産宣告の有無などを証明します。取得方法が自治体ごとに異なるため、事前に調べて依頼者に丁寧に伝えます。
- 登記されていないことの証明書:後見登記がないことを証明するもので、法務局の本局などで発行されます。正確な情報を期すため、住民票取得後に委任状を用いて行政書士が取得するのが望ましいでしょう。
行政書士登録申請そのものが、行政書士となるもの最初の許認可申請となります。私自身これから出会う依頼者の気持ちを想像しながら、一歩ずつ準備を進めてまいります。




